生成AIとの付き合い方

「ChatGPT」東京都のニュース

東京都は8月23日、文章生成AI「ChatGPT」を、全局の職員5万人が利用できる体制を整えたと発表しました。


▼参考記事
東京都、全部局で「チャットGPT」を導入…文章生成AI 都の職員5万人が業務で利用|日テレNEWS24

 

生成AIについて帝国データバンクの調査

2023年6月に帝国データバンクが調査したところによると、実際に生成AIを日本の企業で業務に使われている割合は9.1%。 その中で使う上でのルール作りをしている割合は1.2%。検討するも「具体的な活用イメージ湧かず」が37.8%だったそうです。

注目を集めているにもかかわらず、なぜ企業は利用に後ろ向きなのでしょうか?

▼参考記事
帝国データバンク、生成AIの活用に関する企業アンケートの結果を発表 | 日本経済新聞

 

生成AIのリスクと懸念点

次のリスクが指摘されています。

  • 様々な情報を一気に集めてきて人間には処理出来ないスピードで情報を出してくれるのだが、生成された情報が正しいか分からない。
  • 生成されるデータの中にはプライバシーや権利侵害の情報が含まれている可能性があるかもしれない。

 

例えばこんな怖いことも

例えば、議事録を生成AIで作ろうとした場合、競合他社に出してはいけない企業の機密情報や技術情報があれば、その情報が生成AI会社のサーバに保存されてしまいます。

こんな例もありました。

エンジニアがエラーの多いソースコードに苦戦、エラーを教えて欲しくて生成AIに入力したところ、そのコードは社外秘のソースコードだったため、問題になりました。一回入力してしまうと取り返せないので、競合他社がその情報を引き出してしまう可能性もあります。

怖がってばかりではいられない

ただ、やはり生成AIは使い方によっては非常に便利です。

NTTのチーフ・サイバーセキュリティ・ストラテジスト 松原実穂子さんによると生成AIを使って業務を効率化するためには、使う時のルールを決めるのが必要だということです。

  • 何を絶対に入力してはいけないかのルール作り。
  • 生成された情報を誰が最終的にチェックして誰が責任を取るのか明確化する。

 

今後は、怖がってばかりではなく、しっかりとしたガイドラインを作成した上で、生成AIと上手く付き合っていくことが大事になるのではないでしょうか。

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平岡 有子

CXデザイン部 シニアCXデザイナー/ 色々やります。趣味はセルフネイルとフラ。