書籍の表紙デザインから入稿までに挑戦!

普段は主にWEBデザインを中心に担当しているのですが、最近自社サービスの展示会で配布する書籍の表紙デザインの作成と入稿作業を担当する機会をいただきました。
そこで今回、書籍を作成した際のデザイン作成~入稿までの大まかな進め方を記事にまとめてみました。
たとえデザイナーであっても、書籍のデザイン作成や入稿の担当をする機会のある方は稀だとは思います。ですが、広報関連のフライヤー制作や何か印刷物を制作される方にとっても、参考にしていただけるような内容になっています。
ぜひお読みいただけると嬉しいです。

 

1.印刷会社の選定 

今回、Webデザインチームは、書籍の組版、表紙・本文ページのデザインの制作を担当しました。
書籍の作成については、当社でも初めての試みで、まずは印刷会社の選定から着手していきました。
コスト、納期、備考について印刷会社ごとに表にまとめ、比較できるようにします。 
その際に、「品質は担保されるか・信頼できる会社であるか」「お店の営業日も考慮して納期は問題ないか」など、考えられるあらゆることを想定して、条件に合致するところを探していきました。 


2.仕様の決定 

design-books

今回は短期間での制作対応となったため、「
1. 印刷会社の選定」と同時進行で、デザインチームで仕様を決めていきました。 
書籍のカバー・表紙・本誌の素材については印刷会社の方からサンプルをいただき、実際に触りながら、既存の書籍と比較して検討していきます。
デザインメンバーの中には、勤務場所が離れているスタッフもいて、実物のサンプルを共有することができない方もいました。そのため、質感が分かりやすいようわざと光を反射させた写真を用意する・参考にした書籍との比較ポイントを明確にするなどして、質感が少しでも伝わるように工夫しました。 


3.デザイン作成

デザイン作成では、主に以下4つの工程を踏んで対応していきました。 
納期までが短期間であったため、デザイン作成については、主に4人のデザイナーで分担して行い、最後に1つに合わせる方法で作成していきました。

(1)必要な要素の洗い出し → (2)対応を分担→(3)デザイン作成→(4)校正

(3)デザイン作成で、私が担当したのは、「カバー・表紙・前書(まえがき)・奥付」でした。
今回は、その中のカバー作成について、取り上げたいと思います。
 

まず、既存の書籍をピックアップし、デザインチームで方向性やテイストを絞ります。 
その後、テイストに合わせてラフ・メインとなるイラストのモチーフ・カラーの参考を検討していきました。 ラフでは読む人に向けて、どの順番で情報を受け取ってほしいか、要素の優先度を考えて配置を考えます。 デザインの本作成では「パッと目に入る・硬めな内容でも身構えず興味が持てる・信頼できる」この3つが共立する表紙になるよう、何度も何度もFBをいただき改善していきました。

 


design-books2ラフ・イラストのモチーフ・カラーの検討 

 

4. 入稿

 先回りを意識し、余裕をもって入稿できるように情報を整理します。 
具体的には入稿データのチェック項目や、発注時に必要な情報をまとめ、デザイン校正完了後、すぐに入稿できるよう不明瞭な点をあらかじめなくしておきました。 納期が迫ってくると、普段は漏れないような確認事項でも抜けてしまう可能性をつぶすことができます。 



design-books3入稿時チェック項目 

 

まとめ

今回の対応で主に2つのことを学びました。 

1つは初めての作業では準備をしていても順序良くいかないことがあ、期日に余裕を持つこと・確認と準備をこれでもかとすることでミスを防げること。 

2つめは、エンドユーザーには見えないところにも気を配ることです。共有する情報を見やすくすることで、離れたスタッフともミスのない円滑なコミュニケーションをとることができ、短期での対応を実現できました。 

表面的なデザインでの学びだけでなく、上記で挙げた2つのようなチームで効率よく、気持ちよく作業するための工夫も多く学ぶことができました。学んだことを蓄積していって、デザイン以外の面でも配慮できるようなかっこいいデザイナーになりたいと思います。 



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瀬出井 桃花

CXデザイン部 ジュニアCXデザイナー/1人前のデザイナーになれるよう日々奮闘中。虹色のインコと暮らしてます。